補遺2

歩きながら 友と 話す

 

「ある人が ある夜 夢をみた

海辺を 主とともに 歩いている夢

見上げれば大空 浮かぶのは

過ぎてきた 人生の 様々な場面

一つ一つ場面が 浮かび上がるたびに

砂浜にくっきりと 刻まれる足跡は 

二人ぶん

その一つは彼のもの 

もう一つは主のもの

 

大空のドラマが 終わる時 

全てを 振り返り 彼は気づいた 

悲しみで つづった場面では

足跡は 二人ぶん 他には見えない 

主よ! 

一番あなたが 必要だった時 

主よいったいどうして 一人ぼっちに 

なさったのですか?

ああ…苦しく辛く寂しかったあの頃 

 

大切な 愛する 愛する子よ 

目を伏せて 泣く彼に 主は語られた 

温かく 優しく 懐かしい 

その声は かたくなな 心を開く 

ひとり分の足跡 

それは愛の証し 

彼のものではない 

確かな足跡は 主のもの 

主はおぶってくださった 

その 尊い 背中に 」